アニール処理は熱可塑性樹脂に対して行われる処理です。熱可塑性樹脂の破損や変形を防ぐ目的で行われます。
<一般的な熱可塑性樹脂>
・ポリエチレン
・ポリプロピレン
・ポリスチレン
・AS樹脂
・ABS樹脂
・ポリ塩化ビニル
・ポリ塩化ビニリデン
・メタクリル樹脂
・ポリエチレンテレフタレート
本記事では、アニール処理について分かりやすく解説します。
熱可塑性樹脂は、加熱により融点まで達すると液状化し融点以下まで下げると固形化する特性を持っています。
プラスチック製品はその性質を利用して曲げる、溶かすなどの加工を経て完成になります。
完成した製品には何も力が加わっていないように見えますが、プラスチック素材の組織が変形したことにより、材料の内側から力が加わった状態になっているのです。
この製品内部に発生した力のことを「残留応力」と呼びます。
この残留応力が残った状態で、塗装や溶剤での接着加工が行われた場合、残留応力が残った部分から破損や割れの原因となる恐れがあります。
この残留応力は、プラスチックの種類に応じて一定温度で一定時間加熱し、徐々に常温まで下げることで外側に逃がすことが可能です。
この処理を「アニール処理」と言います。アニールは一般的に熱風や遠赤外線を利用して処理されます。

遠赤外線はワークに熱を与える効果をもっており、金属を除くほとんど全ての物質を分子振動により発熱させることが可能です。
これを「遠赤外線加熱」と呼びます。
<遠赤外線加熱に向いている物質の例>
● プラスチック
● ゴム
● 塗料
● 樹脂
● 食品
これらの物質は遠赤外線を良く吸収するため、遠赤外線ヒータで効率よく加熱することが可能です。
工業分野では塗装の乾燥や接着剤の硬化などに活用されています。
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