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生産ラインの「乾燥待ち」をゼロに|熱風から遠赤外線への転換で時短する方法

2026.01.30
生産ラインの「乾燥待ち」をゼロに|熱風から遠赤外線への転換で時短する方法

「生産ラインの加熱待ちがもったいない...!」とお困りではありませんか?

加工や組立といった工程の改善が進んで処理能力が上がっても、乾燥や硬化などの加熱工程がボトルネックになっているケースは、製造現場の多くで見られます。

本記事では、なぜ加熱工程がボトルネックになるのか、熱風や遠赤外線など加熱原理に注目して解説しました。加熱工程の時短を実現したい方は必見です。

製造ラインのボトルネックは「乾燥・硬化工程」にある 

製造ライン全体を俯瞰すると、多くの現場でボトルネックになっているのが、乾燥や硬化といった加熱工程です。

加工や組立、検査の工程は数十秒~数分で終わるのに、乾燥や硬化の工程は何十分も掛かることが珍しくありません。

まずは乾燥や硬化工程がボトルネックになる理由を確認していきましょう。

仕掛品が滞留する主な原因は「加熱時間の長さ」

製造ラインで仕掛品が滞留する最大の要因は、乾燥や硬化に要する加熱時間が、他工程に比べて極端に長いことです。加工や組立が数十秒から数分で完了する一方、加熱工程だけが数十分単位になると、工程間のバランスが崩れ、自然と「待ち」が発生します。

この待ち時間は、単に次工程へ流れないという問題にとどまりません。仕掛品が増えることで、置き場の確保や管理の手間が増え、進捗状況が見えにくくなります。さらに、バッチ処理を前提とした運用では、「ある程度まとまるまで流せない」状態が常態化し、リードタイムが伸びる原因です。

加熱時間の長さは、品質確保のために必要だと考えられがちですが、実際には加熱原理や設備仕様に起因しているケースも少なくありません。つまり、工程設計そのものを見直さない限り、仕掛品滞留は構造的に解消できない問題だと言えます。

スピードが求められる現代に「熱風式」は不向き?

熱風式の加熱炉は、長年にわたり多くの現場で使われてきた実績のある方式です。一方で、この方式は「一定時間、一定条件で加熱する」ことを前提としており、変化の少ない生産には向いているものの、柔軟性には限界があります。

近年の製造現場では、少量多品種化や短納期対応が進み、工程にはスピードと即応性が求められています。その中で、立ち上がりに時間がかかり、処理時間も長くなりがちな熱風式の加熱炉は、どうしてもライン全体の足を引っ張る存在です。

スピードが競争力に直結する今、従来方式が本当に現代の生産スタイルに合っているのかを、一度立ち止まって考えるタイミングに来ていると言えるでしょう。

なぜ「熱風」は遅く、「遠赤外線」は速いのか?

なぜ熱風加熱は遅く、遠赤外線加熱は速いのでしょうか?それぞれの加熱原理を見れば、理解が深まるはずです。ここから簡単に確認しますが、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

熱風加熱の限界:表面から徐々に伝える「伝熱」の仕組み 

対流の画像

熱風加熱は、温めた空気を循環させ、その空気がワークの表面に触れることで熱を伝える方式です。

熱はまず表面に伝わり、そこから材料内部へと徐々に移動していきます。この過程は「熱伝導」であり、材料の熱伝導率が低いほど、内部まで温まるのに時間がかかります。

樹脂やゴム、接着剤といった材料は、金属に比べて熱を伝えにくいため、表面温度を上げても内部の温度上昇が追いつきません。その結果、内部を所定温度まで上げるには、加熱時間を長くするか、炉内温度を高く設定する必要があります。

熱風加熱は構造的に「表面先行型」の加熱になりやすく、内部まで均一に加熱するまでに時間がかかるという限界を抱えています。

遠赤外線の革新:波長によって、内部まで熱が伝わりやすい「放射」

放射の画像

遠赤外線加熱は、空気を介さず、電磁波としてエネルギーをワークに直接届ける「放射」を利用した加熱方式です。

遠赤外線は多くの樹脂材料に吸収されやすい波長帯であり、表面で反射されにくく、材料内部へと浸透します。エネルギーを吸収した材料は分子振動を起こし、熱エネルギーに変換されます。このため、表面から内部に熱が伝わりやすいのが特徴です。

内部に熱が伝わりやすく、過剰な温度設定や長時間の加熱が不要となるため、品質向上と処理時間短縮を同時に実現できるのが、遠赤外線加熱の大きなメリットです。

卓上加熱炉が選ばれる理由

卓上加熱炉の画像

現在、バッチ処理熱風炉から遠赤外線卓上加熱炉に置き換えを進めるユーザーが増えています。

  • バッチ処理を廃止し、インライン化による連続生産を実現
  • 瞬速立ち上げヒーターで、必要な時だけONにする高効率運用

卓上加熱炉が選ばれる上記の理由を掘り下げて確認していきましょう。

バッチ処理を廃止し、インライン化による連続生産を実現 

TPR商事の卓上加熱炉は、遠赤外線加熱によって熱風加熱からの時短を実現できる加熱設備です。中には60分の加熱処理が6分にまで時短できた事例もあります。

加熱処理の時短が叶えば、従来のバッチ処理からインライン化への転換が可能です。前工程と後工程を接続することにより、人の手を介さずに連続生産ができるようになり、生産性向上につながります。

瞬速立ち上げヒーターで、必要な時だけONにする高効率運用

卓上加熱炉は、TPR商事独自の遠赤外線ヒーター『クイックウルトラサーモQUT60』を採用しています。最速15秒で約500℃まで昇温するヒーターであり、従来の熱風式加熱炉で必要であった暖気運転の時間を限りなく短縮可能です。

従来の熱風式加熱炉は一度立ち上げると、休み時間中も稼働させておく必要があり、生産に関係がないところでロスが発生していました。卓上加熱炉は、瞬速立ち上げが可能なQUT60が熱源のため、必要な時だけONにする高効率運用が可能です。

QUT60を含むQUTクイックウルトラサーモシリーズについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

時短効果の数値データを確認する 

グローバルでの競争が激化する今日においては、生産タクトを1秒でも短くするために、各社が改善を重ねています。

もし樹脂の加熱工程を熱風で行っているのであれば、今回紹介した卓上加熱炉で処理時間を劇的に時短できるかもしれません。実際に時短につながった事例については、以下で詳しく紹介しています。気になる方はお早めにダウンロードしてください。

    資料画像

    この資料で分かること

    • なぜ加熱時間を最大1/10に短縮できるのか?

    • インライン化・自動化を実現するためのライン構成案

    • 工程別の「課題解決」と「導入効果」の実例データ

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