樹脂の成形には様々な方法がありますが、今回は「真空成形の樹脂加熱」について解説していきます。
その中で、遠赤ヒーターを活用することのメリットも詳しく紹介しますので、是非、最後までご覧ください。
真空成形は「プラスチックの成形方法の1つ」です。
この成形法は、プラスチック成型の中で「最も手軽に利用することができる」成形方法です。
真空成形は「プレート状、カバー状」の構造物を製作するのに最適な製法として知られています。
代表的な例でいうと、「卵のパック」や「自動車のダッシュボード」「証明カバー」などがあります。
成型方法については、※1 熱可塑性(ねつかそせい)プラスチックを使用し、薄板を加熱して柔らかくした後、金型を瞬時に真空状態にして、「プラスチックを金型に密着」させて成形する方法が一般的です。
※1 熱可塑性プラスチック…温度が高くなると融解(可塑化)し、温度を低くすると固まり個体となる。 この性質は何度でも繰り返すことができる。 身近なもので例えると(チョコレート)のような性質をもつ素材。 |
真空成形で使用する熱可塑性プラスチックは、成形するにあたり「樹脂を柔らかく(軟化)させる」ため、プラスチックの温度を上げる必要があります。
ですので、真空成形では加工直前に「プラスチックの温度を上げ、柔らかくさせる」加熱工程があります。
仮に、プラスチックの温度を上げないまま成形をしてしまうと、「柔らかくなっていない状態」のため成形することが出来ず、「加工不良」になります。
また逆に、温度を上げ過ぎてしまっても、プラスチックが溶けてしまい、こちらも「加工不良」や「品質に支障が出る」可能性があります。
つまりは、熱可塑性プラスチックを真空成形する場合には、そのプラスチック(原料となる物質)の融点を把握し「いかに最適な温度で加熱ができるか」がポイントとなってきます。
これまで真空加熱における「成型前の樹脂加熱について」、「遠赤外線を活用した樹脂加熱のメリット」をお話しさせてもらいました。
その中で、真空成形の加熱を遠赤外線に切り替えたい場合に、弊社でおすすめしたい最適な製品が「遠赤外線QUTヒーター」です。
こちらは弊社の「主力製品」でもあります。
QUTは(クイックウルトラサーモ)という名称ですが、その名の通りこの商品の大きな特徴は「圧倒的な昇温能力」です。
QUTヒーターにはいくつかの種類がありますが、その中には「瞬速15秒で500℃以上」まで温度を上げることができる仕様もあり、「作業サイクルの大幅短縮」「生産性の向上」に貢献します。
そして、追加で温度センサーを搭載できますので、高精度な温度コントロールが可能となり、セット内の温度を自由に制御可能、安定した品質管理が実現できます。
このQUTヒーターですが、「自由自在に組み合わせることも可能」です。
1枚単体で使用することもできますし、「2枚、4枚」とつなぎ合わせられるので、用途に合った仕様でご使用いただけます。
【参考画像】
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・QUTヒーター(QUT60)
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