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工場の脱炭素は何から始める?CO2削減につながる設備更新の考え方

2026.07.09
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「脱炭素を進めなければいけないが、何から始めればよいかわからない…」とお困りではありませんか?

「脱炭素」は、大企業を中心とした取り組みでしたが、現在では中小製造業でも取引先からCO2排出量の開示や削減を求められるケースが増えています。

工場の脱炭素は大規模な設備投資だけが方法ではありません。現在使用している設備を見直し、エネルギー効率の高い設備へ更新することで、CO2排出量を着実に削減できるケースも多くあります。

本記事では、工場で脱炭素が求められる背景から、CO2削減につながる設備更新の考え方、注目されているヒートポンプまでわかりやすく解説します。

工場で脱炭素対応が求められる背景

工場で脱炭素が求められる理由

近年、製造業では脱炭素への取り組みが経営課題の一つとなっています。その背景には、取引先企業によるCO2排出量の把握や削減要請の拡大があります。特に大手メーカーでは、サプライチェーン全体でカーボンニュートラルを目指す動きが進んでおり、部品メーカーや加工会社にも環境負荷低減への対応が求められることも珍しくありません。

電気料金や重油・ガスなどの燃料価格が上昇する中、省エネによるコスト削減も重要な課題です。設備の老朽化によってエネルギー効率が低下している工場では、更新時期に高効率設備へ切り替えることで、CO2排出量の削減とランニングコストの低減を同時に期待できます。

こうした理由から、工場の脱炭素は環境対策だけでなく、競争力の維持・強化にもつながる重要な取り組みだといえるでしょう。

工場のCO2排出につながる主な設備

工場で排出されるCO2の多くは、熱を発生させる設備や大量の電力を消費する設備から生じています。特に、化石燃料を燃焼して熱を供給する設備はCO2排出量が多く、脱炭素を進める際の優先的な見直し対象です。

代表的な設備と見直しのポイントを以下の表で確認しましょう。

設備CO2排出・エネルギー消費の特徴更新・見直しのポイント
ボイラー重油や都市ガス等の燃料燃焼による蒸気・温水供給のため、CO2排出量が大きい高効率ボイラーやヒートポンプへの更新検討
空調設備工場内での長時間稼働による電力消費が多い高効率空調への更新や適切な温度設定による省エネ効果
コンプレッサー圧縮空気供給時の大量に電力を消費し、工場全体の消費電力における大きな割合を占めるインバータ機への更新やエア漏れ対策
乾燥・加温設備塗装乾燥や洗浄液・薬液加温などで大量の熱エネルギー使用する燃焼式から高効率な加熱設備への更新検討
給湯設備洗浄工程や食品工場等における大量の温水使用に伴い、燃料消費が多いヒートポンプ給湯への更新によるCO2削減
燃焼式熱源設備加熱炉や温水発生装置等、燃焼による熱供給設備で、脱炭素化の重要対象となる電化や熱回収設備との組み合わせによる燃料使用量の削減

すべての設備を一度に更新する必要はありません。まずはエネルギー使用量や設備の老朽化状況を把握し、CO2削減効果や投資回収期間を考慮しながら優先順位を付けて更新を進めることが重要です。

脱炭素は「大きな投資」だけではない

工場の脱炭素というと、大規模な設備更新や多額の投資をイメージする方も多いですが、CO2削減は日々の運用改善や既設設備の見直しから始められます。

たとえば、待機運転や不要な連続運転を減らして稼働時間を最適化したり、品質に影響しない範囲で温度設定を見直したりするだけでも、エネルギー使用量の削減が可能です。また、配管やタンクの保温・断熱を強化して熱損失を抑えることや、老朽化した設備を高効率機器へ更新することも有効となります。

既設設備を活用しながら更新時期に合わせて燃焼式設備を電化していけば、設備投資の負担を分散しつつ、長期的な脱炭素と省エネの両立が可能です。 

燃焼式設備の見直しがCO2削減につながる理由

燃焼系機器の見直しが脱炭素になる理由

工場で脱炭素を進める際は、熱源設備の見直しが重要なポイントとなります。

重油や灯油、LPG、都市ガスなどの化石燃料を燃焼して熱を供給するボイラーや加温設備、乾燥設備は、CO2排出量が大きくなりやすい設備です。これらを高効率設備へ更新したり、ヒートポンプなどの電化設備へ切り替えたりすることで、燃料使用量を抑えられるだけでなく、燃焼そのものを減らすことができ、CO2排出量の削減につながります。

高効率設備や再生可能エネルギーと組み合わせることで、さらなる省エネ効果や脱炭素効果も期待できます。設備更新のタイミングで熱源設備の将来像を検討しておけば、段階的な電化やエネルギー転換を進めやすくなり、中長期的な脱炭素計画も立てやすくなるでしょう。 

ヒートポンプが脱炭素施策として注目される理由

近年、工場の脱炭素を実現する設備として、注目されているのがヒートポンプです。ヒートポンプは空気中などに存在する熱エネルギーを利用して効率よく熱を供給するため、従来の燃焼式設備に比べてCO2排出量の削減が期待できます。

ヒートポンプの主な特徴は以下のとおりです。

  • 空気中の熱を有効活用し、投入電力以上の熱エネルギーを引き出せる
  • 重油やガスなどの化石燃料使用量を抑え、CO2排出量の低減につながる
  • 給湯・加温・保温など幅広い用途への対応できる
  • CO2削減とランニングコスト削減の両立を目指せる

工場の熱需要や運転条件に合わせて適切な機種を選定することで、より高い省エネ効果と脱炭素効果が期待できます。

設備更新で失敗しないための進め方

設備更新を成功させるためには、自社の設備や生産工程に適した機器を選定することが重要です。設備の能力や価格だけで判断するのではなく、現状の課題や将来的な運用も踏まえて検討することで、CO2削減と省エネ効果を最大限に引き出せます。

設備更新を進める際は、次のポイントを確認しましょう。

  • 現状の電力や燃料の使用量を把握し、エネルギーを多く消費している設備を見える化する
  • 更新による効果が大きい設備から優先順位を付けて計画的に更新する
  • 初期費用だけでなく、ランニングコストや投資回収期間を考慮して判断する

事前に十分な調査と計画を行うことで、導入後のミスマッチを防ぎ、脱炭素とコスト削減の両立につながる設備更新を実現しやすくなります。

まとめ|工場の脱炭素は熱源設備の見直しから始めよう

工場の脱炭素は、大規模な設備投資だけで実現するものではありません。まずはエネルギー使用状況を把握し、CO2排出量の大きい熱源設備から見直すことで、CO2削減とランニングコスト低減の両立を目指しましょう。

TPR商事では、工場の熱需要や運転条件を踏まえて、お客様の設備環境に合わせた熱源設備の更新をご提案しています。循環加温ヒートポンプをはじめ、省エネ性と脱炭素を両立する設備の選定から導入までサポートしておりますので、「何から取り組めばよいかわからない」「自社に最適な設備を知りたい」という場合は、お気軽にご相談ください。