
「冬場に暖房をつけているのに工場が寒い...」とお悩みではありませんか?
高天井・大空間の工場では、オフィスのような空調方法では十分な暖房効果を得られないケースがあります。そこで重要になるのが、工場全体を暖めるのではなく、「人がいる場所を効率よく暖める」という考え方です。
本記事では、工場が寒くなる原因から、すぐに実践できる寒さ対策、スポット暖房・ゾーン暖房の違いまでわかりやすく解説します。
冬場の高天井・大空間の工場では、暖房で温めた空気が天井付近にたまり、作業者がいる床付近まで暖気が届きにくくなり、暖房を運転していても足元の冷えを感じることがあります。
シャッターや搬入口を頻繁に開閉することは、外気が流入して暖かい空気が逃げやすく、暖房効率が低下する原因です。工場全体を暖めようとすると広い空間が暖房対象となるため、大きな暖房能力が必要になり、光熱費も増加します。
屋根や壁、窓などの断熱性能が十分でない場合は熱が逃げやすく、設備配置や出入口との位置関係によって工場内でも寒さに差が生じるので注意が必要です。そのため、工場の寒さ対策では、寒くなる原因を把握し、現場環境に合わせた暖房方法を選ぶことが重要です。
工場に暖房設備を追加する前に、まずは現場環境を確認しましょう。
これらを整理すると、「全体暖房が必要なのか」「スポット暖房やゾーン暖房で十分なのか」を判断しやすくなります。
以下の7つは全体暖房よりもハードルが低い寒さ対策です。
それぞれを掘り下げて確認していきましょう。
スポット暖房は、工場全体ではなく、作業者や検査台、操作盤など必要な場所だけを効率よく暖める暖房方式です。
作業者の位置が固定されている現場や少人数での作業、特定のエリアだけ寒さが気になる現場に適しています。工程ごとに稼働時間が異なる工場でも、必要な場所だけを運転できるため、無駄なエネルギー消費を抑えやすいことがメリットです。
広い工場全体を暖める必要がないため、暖房効率の向上や省エネにつながり、高天井や大空間の工場・倉庫においても効果的な寒さ対策として活用されています。
ゾーン暖房は、生産ラインや梱包エリア、検品エリアなど、複数人が作業する一定範囲をまとめて暖める暖房方式です。
作業者がエリア内を移動しながら作業する現場や、横方向に広いラインでの作業に適しており、スポット暖房では対応しにくい現場でも効率よく暖気を届けられます。また、工程やラインごとに運転を切り替えられるため、稼働していないエリアまで暖房する必要がありません。
必要な範囲だけを暖めることで、暖房効率の向上や省エネにつながり、快適な作業環境を維持しながら光熱費の削減も期待できます。
サーキュレーターは、天井付近にたまりやすい暖かい空気を床付近へ送り、工場内の温度ムラを抑える方法です。
高天井の工場では、暖房を運転しても暖気が上部に滞留し、作業者の足元まで暖かさが届きにくいことがあります。サーキュレーターで空気を循環させることで上下の温度差を小さくし、暖房効率の改善が期待できます。
比較的導入しやすく、既存の暖房設備を有効活用できるため、大がかりな設備更新を行わずに寒さ対策を進めたい工場にも適した方法です。
工場や倉庫では、シャッターや出入口の開閉によって外気が流入し、暖房効率が大きく低下することがあります。特に搬入・搬出が多い現場では、暖めた空気が外へ逃げやすく、出入口付近だけ寒さが残るケースも少なくありません。
そのため、シートシャッターやエアカーテン、ビニールカーテン、前室の設置などによって冷気の侵入を抑えることが効果的です。また、シャッターの開放時間をできるだけ短くするなど、日々の運用を見直すだけでも暖房効率の改善につながります。
暖房効率を高めるには、工場から熱が逃げにくい環境を整えることも大切です。屋根や壁への断熱材の施工、窓の二重化、遮熱・断熱シートの設置などによって熱損失を抑えられます。
特に築年数が経過した工場では断熱性能が十分でない場合も多く、暖房設備の能力を高めても十分な効果が得られません。建屋全体の断熱性能を改善することで、暖房効率の向上だけでなく、光熱費の削減や一年を通じた快適な作業環境の維持にもつながります。
工場全体ではなく、暖房が必要な作業エリアだけを間仕切りすることも有効な寒さ対策です。ビニールカーテンやパーテーションなどを設置して暖房対象となる空間を小さくすることで、効率よく暖気を保ちやすくなります。
間仕切りによって、外気の影響を受けにくくなるため、既存の暖房設備でも十分な暖房効果が期待できます。工場全体を暖房するよりも必要な場所へエネルギーを集中できるため、省エネと作業環境の改善を両立しやすい方法です。
設備による暖房対策に加えて、防寒着や防寒手袋、足元ヒーター、保温マットなどを組み合わせることも効果的です。
立ち作業が多い現場では足元から冷えを感じやすく、暖房設備だけでは十分に改善できない場合があります。作業内容や現場環境に合わせて防寒用品を併用することで、作業者の体感温度を高め、負担の軽減や作業効率の向上につながります。
| 比較項目 | スポット暖房 | ゾーン暖房 |
| 暖房対象 | 特定の作業者・地点 | 一定エリア |
| 対象人数 | 1人〜少人数 | 複数人 |
| 作業者の動き | 固定 | 一定範囲を移動 |
| 用途 | 検査台など | 組立・梱包ライン |
| 運転方法 | 必要な場所だけ | エリア単位 |
| 向いている施設 | 工場 | 工場・倉庫・物流施設 |
天井・大空間の施設では、全体を暖めようとすると必要な暖房能力が大きくなり、エネルギーコストも増加します。そのため、「人が作業している場所を効率よく暖める」という考え方が重要です。
スポット暖房やゾーン暖房を活用すると、人が常駐しない保管エリアや通路まで暖房する必要がなくなり、無駄なエネルギー消費を抑えられます。生産ラインや工程ごとに稼働時間が異なる場合でも、必要なエリアだけ暖房することで効率的な運転が可能です。
暖かい空気が上部にたまりやすい高天井工場では、建屋全体の室温を上げるよりも、作業者へ直接暖気を届けるほうが快適性を向上させやすくなります。
既存の全体空調を活用しながら、寒さが残る作業エリアにスポット空調やゾーン空調を追加する方法も有効です。現場ごとの作業内容やレイアウトに合わせて暖房範囲を最適化することで、省エネと作業環境の改善を両立できます。
工場や倉庫の寒さ対策では、建屋全体を均一に暖めるのではなく、作業者がいる場所や必要なエリアへ効率よく暖気を届けることが重要です。TPR商事が取り扱う、日本キヤリアのFLEXAIR®は、スポット空調・ゾーン空調に対応できるため、現場の作業内容やレイアウトに合わせた空調計画を検討できます。
例えば、作業者が固定位置で作業する検査台や操作盤周辺ではスポット空調として活用し、複数人が作業する組立ラインや梱包エリアではゾーン空調として一定範囲を効率よく暖めることが可能です。
オートフラップタイプでは風向調整やオートスイングに対応しており、作業場所や空調したい範囲に合わせて風を届けられます。大風量による長い到達距離を活かすことで、高天井や大空間の工場でも床面付近の作業エリアへ暖気を届けやすくなります。
FLEXAIRは冷房・暖房の両方に対応しているため、冬場の寒さ対策だけでなく、夏場の暑熱対策にも活用可能です。
※FLEXAIR®は、日本キヤリアの登録商標です。
冷房と暖房の両方で使用できます。冷房時と暖房時では適切な風向が異なるため、現場条件に合わせた調整が必要です。
FLEXAIRは、狙った場所を空調するスポット空調や、一定範囲を対象にするゾーン空調に適しています。建屋全体を均一に暖める場合は、既存空調や他設備との組み合わせを含めて検討が必要です。
後付け可能です。建屋構造、設置スペース、電源、配管、室外機の設置条件などを確認したうえで最適な方法をご提案します。
工場の広さだけでなく、天井高、作業者数、作業範囲、開口部、外気の流入、既存設備などを確認して検討します。
夏季はスポット冷房・ゾーン冷房として利用でき、季節を通じた作業環境改善を検討できます。
高天井・大空間の工場では、作業者の位置や動線に合わせてスポット暖房・ゾーン暖房を使い分けることが、省エネと快適性の両立につながります。
TPR商事では、FLEXAIRなどの空調設備を中心に、工場の寒さ対策について提案が可能です。まずはお客様の状況をヒアリング、現場確認させていただき、最適な寒さ対策についてご提案いたします。気になる方は以下の問い合わせフォームからお問い合わせください。